玄海原発 耐震性データに誤り

佐賀県にある玄海原子力発電所の耐震性の評価に使われたデータの一部に誤りがあることが分かり、経済産業省の原子力安全・保安院は、九州電力を厳重注意し、九州電力のすべての原発についてデータの検証などを指示しました。これらのデータは、原発の新たな安全評価、いわゆるストレステストに必要で、検証には数か月かかるとみられるため、停止している原発の運転再開にも影響する見通しです。

全国の原発では、平成１８年に見直された国の耐震指針に基づいて、周辺の活断層や建物の耐震性を評価し直す作業が続けられていますが、経済産業省の原子力安全・保安院によりますと、今月、玄海原発３号機の耐震性の評価に使われたデータを検証していたところ、２か所で整合性の取れない数字が見つかったということです。このため原子力安全・保安院は、データに誤りがあるとして九州電力に対して厳重注意しました。さらに九州電力の玄海原発と鹿児島県の川内原子力発電所のすべての耐震性の評価のデータが正しいかどうか検証したうえで、ミスの原因究明を指示しました。原子力安全・保安院によりますと、これらのデータは定期検査で止まっている原発の運転再開を判断するための原発の新たな安全評価、ストレステストに必要だということです。データの検証などには少なくとも数か月かかるとみられ、ストレステストの開始や運転を再開する時期などへの影響は避けられない見通しです。

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