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 ◆何気ない瞬間で見せる本当の美しさ◆

柳 寺島さんは、生々しさを ルイヴィトン バッグ生々しいままつかみ出して表現されている。「こう見せよう」という作為を全く感じさせない手づかみな演技です。

寺島 私自身、舞台出身だからなのか、あんまりカメラがどこにあろうが意識しないんですね。もしもっと美人系だったらやっぱり、この角度で、このカメラがこうだったら、こうしないと、みたいな、美人なりのエゴイズムは働くと思うんですよ。だけど、私の場合それがないんで、どこを撮られても、美しさに固執がないというか(笑)。

柳 何かのインタビューで「中途半端な顔でよかった」と語られていましたね。「ちょっとがんばれば上にもなれるし、少し落とせば下にも行ける。この顔のおかげで、幅広い役を演じることもできる」と。おぉ、寺島しのぶは根っからの女優なんだな、と感じ入りました。

本誌(篠田) ちなみに、今の話だと ルイヴィトン コピーお母さんは美人系なわけですね。

寺島 圧倒的に美人系です。私もその娘として育ってきてるんで、女優を始めた時みんなから「お母さんは綺麗やった」とか「あんな美人はいないで」とか言われて、美意識に対してものすごくコルイヴィトン バッグ コピーンプレックスがあるんです。いいよ別に、美人じゃなくてもみたいな(笑)、そういう子どもでしたね。

柳 寺島さんは文学座のご出身で、杉村春子さんも太地喜和子さんも、いわゆる美人系ではないですよね。

寺島 杉村さんも、演じるのを見ているうちに「この人、綺麗だなぁ」と思えてくる。

柳 寺島さんって、フッと放心しているように立っている姿がすごく綺麗ですよね。赤坂真理さん原作の『ヴァイブレーター』のラストシーンで、トラックから降りて男と別れ、コンビニのレジの前に立つじゃないですか、あの寺島さん、息を呑むほど綺麗でした。

寺島 全部が全部綺麗なのは望んでいなくて、ある瞬間だけはっとするような……。ある一瞬を引き出してくれる監督に、私は恵まれているんです。

柳 でも、そのほうが観ている人は目を奪われますよね。

寺島 でも、携帯いじくると突然2ちゃんねるとかが出てきて、ちょっと見ることがあるんですけど、ひどいことを書かれてますよ。「福笑いの間違っちゃった顔」とか(笑)。

柳 ひどい(笑)。

寺島 「福笑い」ならまだいいんだけど「間違っちゃった福笑い」って(笑)。

柳 2ちゃんでは、私もさんざん容姿のことを貶されてますからね。インドカレーのナンみたいな顔とか、『ちびまる子ちゃん』の野口さんとか(笑)。

寺島 そういうの気にされますか。

柳 ぜぇんぜん(笑)。あ、でも覚えてるっ
てことは気にしてるのか(笑)。

寺島 私は結構気にするんですよ。

柳 私の場合は、「そんなに日本 ルイヴィトン モノグラム バッグが嫌なら、息子と二人で朝鮮へ帰れ」などという差別的な発言も多いんですよ。2ちゃんねらーがなだれ込んできて、HPが炎上した時は、敢えてクローズして鎮火せず、やり返しました。

寺島 えー、やり返すんですか?

柳 徹夜で、火に油を注ぎまくった(笑)。

寺島 へェー……。

◆被害者でもあるし、加害者でもある存在◆

柳 『キャタピラー』の最後で、広島・長崎の死者の数が出ますよね。「100人の死は悲劇だが、100万人の死は統計だ」というアイヒマンの言葉がありますが、小説や映画って統計から一人を掘り起こす、一人を救い出すことだと思うんです。『キャタピラー』は、戦争で手足ルイヴィトン モノグラム バッグを奪われて帰国したことによって、「軍神様」として崇められてしまう一人の男と、その妻の話ですが、彼は実は被害者でもあるし、加害者でもある。

寺島 若松監督は、戦争に兵隊で行った人がかわいそうというだけじゃなくて、その兵隊だって何人も人を殺したり、レイプとかひどいことをしたわけで、被害者でもあるし加害者でもある。大体、戦争自体が、日本が加害者であり被害者である、と言うんですね。
そういうことをきちんと言った日本映画は初めてだと、ベルリンでもそこが評価されたようです。ただ日本ではこういう反戦映画がどう受けとめられるかわかりません。だって、「軍神様ごろごろ」って歌っちゃってるわけだから。

柳 あの歌うところ、寺島さん、笑ってますよね? あれはあそこで笑え、という指示だったんですか?

寺島 いや、今回はリハーサルもなくて、本当にノープランだったんです。あのシーンが最後で、若松監督が「このカメラが付くから、君たちの好きなように動いてくれ。最後にCG処理があるか ルイヴィトン ミニ ラン バッグ ら、大西は土間にいてくれ」って、それだけの指示で、ずーっと回してたんですよ。あのシーンの撮影は自分でも訳がわからない極限状態になっていましたね。
撮影が12日間で終わったから良かったものの、あと5日くらいあったら本当におかしくなったと思いますね。「こいつ殺してやりたい」って殺意とかも……。何しろ密室で2人だから……。

柳 殺しかねない(笑)。

寺島 そこが若松さんのすごさですよね。極力スタッフは散らばせて、「やりたいようにやってください。私達はそれをすくうだけ」と。だから舞台みたいです。

柳 役者としては至福の……。

寺島 至福でしたね。でも頭ではアドレナリンが出て、いいものを作らないと、作品としてちゃんとしなきゃいけないと思っているんですが、体が付いてこなくて……。

柳 血尿が出たわけですね。

◆本を書く仕事と物語の中の「居場所」◆

寺島 柳さんの作品で映画になったのは『命』でしたよね?

柳 映画では『命』『家族シネマ』。ドラマでは『雨と夢のあとに』『ルージュ』『女学生の友』ですね。

本誌 柳さんは自分の原作の映画に割と意見を言ったりするタイプですか?

柳 一切口を出さない。小説とは全く別の作品だと思っています。だから、シナリオにもキャスティングにも意見や感想の類は言わない、と決めています。演劇を10年近くやっていて、現場を知っていることも影響しているのかもしれません。

寺島 人間の想像力って、本を読んだ時の方が強いですよね。よく好きな小説が映画になってげんなりしちゃったりすることあるじゃないですか。
作家さんとか曲を書く人ってすごいで ルイヴィトン ミニ ラン バッグ すよね。何もない白いところから作るというのがすごい。私の仕事は、既にあるものを演じるわけですから。

柳 でも、虚構の世界に立つ役者は、誰でもない、どこにもいない虚構の人物じゃないですか。生身で、虚構の世界に生きるってすごいことですよ。

寺島 本を書き上げるというのは、子どもを産むみたいな感じですよね。書けない時もあるだろうし、どういう時に書けるんですか?

柳 18歳のとき、現実の中に居場所がなかったから物語を書きはじめたんです。自分で書いた物語の中に居場所を見出そうとしたんですが、書き進めていけば必ず終わりがやってくる。作者であるわたしは物語から弾き出されて、現実のなかに呆然と立ち竦む。でも、だから、また次の物語を書くんでしょうね。現実の中に居場所が見つかったら、私は書けなくなるかもしれませんね。

<続く>


柳美里(ゆう・みり)● 1968年生まれ。高校中退後、劇団「東京キッ
ドブラザース」に入団。93年『魚の祭』で岸田國士戯曲賞を最年少で
受賞。97年『家族シネマ』で芥川賞受賞。99年『ゴールドラッシュ』
で木山捷平文学賞受賞。01年 ルイヴィトン ミニ ラン バッグ 『命』で雑誌ジャーナリズム大賞受賞。
『命』4部作は累計100万部超に。近著『オンエア』『山手線内回り』
『ファミリー・シークレット』。


寺島しのぶ● 1972年生まれ。父は歌舞伎役者の尾上菊五郎、母は
女優の富司純子。92年文学座研究生となり初舞台。96年退団、舞台
「華岡青洲の妻」で文化庁芸 ルイヴィトン ミニ ラン バッグ 術祭・新人賞受賞。03年映画「赤目
四十八瀧心中未遂」「ヴァイブレーター」で国内外10以上の女優賞
受賞。07年結婚。10年映画「キャタピラー」でベルリン国際映画祭
最優秀女優賞(銀熊賞)受賞。日本女性で3人目。
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