【わが社のかるちゃー】フェリシモ 豊かさ売る「コレクション」

通販大手のフェリシモは、販売する商品がすべてオリジナルの企画商品。そして、その販売方法に「コレクション方式」ルイヴィトンコピーという独特のスタイルを採っている。創業以来のこのスタイルには、同社ならではの事業理念がある。

　５万３千セットを販売し、大ヒット商品となった「５００色の色えんぴつ」。この商品を例にとると、毎月２５色ずつ届き、２０カ月で全部そろう。一括販売はしない。徐々にそろっていくのが「コレクション方式」のスタイルだ。

　「１回で届ける価値と複数回で届ける価値は違う」と矢崎和彦社長がこの方式に込めた理念を説明する。「高額商品を１回売って、それで終わりでなく、細く長くお客さまとの関係を保ちたいという思いがあるからです」

　顧客と直接対面しない通販にあって、顧客との“結びつき”という課題を克服、多くのフェリシモファンを獲得した。

　同社には日用品や雑貨など、それこそさまざまな商品があるが、１つ１つの商品に「○○会」という名前がついている。購入者はこの「○○会」を指定することで、毎月商品が届くことになる。一括契約でなく、１回１回契約する形のため、いつでも好きなときに購入をストップできる。

　この名前がおもしろい。「ヨーロッパの陶器みたいな花柄がかわいい陶玉がゆらめくストラップの会」（ストラップ）、腕時計コピー,ブランドコピー「切ってひねって革のいろんな表情を楽しむナチュラルで使いやすい革のヘアゴムの会」（ヘアゴム）など、どれも長い名前がついている。企画した担当者がそれぞれの思いを込めるからだそうだ。

　「かぎ針編みお花のモチーフ」は毛糸などの編み物セット。１回分（１５００円）でランチョンマット大のものを２枚編める。それをつなげてバッグやクッション、ベッドカバーなどを作れる。この商品はエンドレスの販売。

　「毎月続けていると、次第に編み方が上達します。そうなれば楽しくなり、生活が豊かになります。単にモノを売るのでなく、それが創り出す“価値”を大切にしたいと考えています」と、コミュニケーショングループの吉川公二部長は「コレクション方式」に込めた別の思いを強調する。

　もう１つ。「おひなさまミニチュア会」は１回分２千円で１０カ月でそろう。雛（ひな）人形など雛壇を完成させる材料が毎月順に届くもので、「子供の目の前で次第に雛檀ができあがっていく。その過程で必ず親子ルイヴィトン マルチカラー 財布 のコミュニケーションが生まれるはずです」と吉川部長。同じ思いが込められている。（佐久間史信）

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　本社＝神戸市中央区浪花町５９

　創立＝昭和４０年５月

　事業内容＝オリジナル企画商品の通販

　売上高＝４６３億円（平成２４年２月期）

　従業員数＝１１４２人（平成２４年２月末）