【新・関西笑談】よみがえる太古の支配者（３）恐竜造形家・荒木一成さん

■昔のプラモは陳腐なものばかり　自分でかっこよく作ろうと決意。

　－－恐竜模型を最初に作ったのグッチコピー,グッチバッグ,グッチ財布は、中学生のときだったということでしたが、幼いころから恐竜好きだったんですか

　荒木　僕自身は昭和３６年生まれのウルトラマン世代で、怪獣が大好きでした。「怪獣の名前だったら何でも言えるぞ」というような子供だったんです。当時、世間では怪獣と恐竜の区別もあまりつけられておらず、怪獣図鑑の後ろの方に、恐竜が載ったコーナーがあったりしました。怪獣と同時に、恐竜も好きだったという感じです。

　中学生ぐらいになると、そうしたことに興味がなくなったりするものなんですが、ちょうどその時期に、ある本を読んで衝撃を受けました。恐竜ルネサンスと呼ばれることになる説が出てきたのです。

　恐竜はのろまな生き物ではなく、活動的ですばしっこかった、という内容が書かれていました。そこで、恐竜がすごい動物なんだと再認識することになり、各地の博物館を訪れるようになりました。

　博物館のなかにあ財布・小物コピー る図書室などに入れてもらい、そこで恐竜関係の本を読ませてもらったりしていました。そこで、本の巻末に書かれている参考文献の部分を懸命にメモして帰り、その本を大きな書店で探して、本を集めたこともあります。

　－－やはり工作は得意だったのですか

　荒木　子供のころから何かを作るのが好きでした。紙で怪獣を作ったりといったことをしていました。立体物が好きで、プラモデルなんかもよく作っていたのですが、当時あった恐竜のプラモデルというのは、陳腐なものしかありませんでした。

　外国製の製品のなかには、精巧なものもあったのですが、子供の自分には手の届かない値段でした。そこで、『僕がもっとかっこの良いものを作ってやろう』と思うようになり、恐竜模型を作るようになったんです。

　－模型制作にあたって、影響を受けた映画や本はありますか

　荒木　先ほど恐竜ロレックスコピー時計 ルネサンスという話をしましたが、「大恐竜時代」（１９７６年刊行）という本が、その本です。僕にとってはバイブルのような本でもあります。

　僕らの世代の恐竜好きのなかには、この本に影響を受けた人が多いと思います。映画でいえば、「恐竜１００万年」（６６年公開）でしょうか。ストップモーションという手法の特撮で作った映画がありました。

　－－今の恐竜のイメージを一般化したのは、やはり映画「ジュラシック・パーク」（９３年公開）だと思います。どんな感想を持ちましたか

　荒木　すばらしいの一言に尽きます。まさに、生きている恐竜が目の前にいるという感動がありました。ジュラシックパークは、別格といっていいと思います。（聞き手　河居貴司）